企業にとって優秀な人材こそ最大の資産と言えます。社員を大切にし、育成する事で戦力を高めるの事に注力する企業も多いものです。
人材を育成するのは、職場の先輩や上司のOJTにゆだねられる事が多く、熱心な企業では管理職の最重要業務は部下育成であると位置づけている事も少なくありません。
アメリカ等では、人材の流動性が日本よりも高く、キャリアを持った人材を確保し、即戦力化する傾向が強いのに対し、日本ではまだまだ人材の流動性が低く、新入社員として採用した社員を自社でスキルアップ、キャリアアップさせる事が、今も一般的なのです。
大学等で学んだ学問は、無駄ではありませんが、仕事に直結するものではなく、仕事を覚え、習熟させるためには具体指導を日常的に行う必要があります。こうしたOJTによって、次第にスキルを身に付け、成長して行くのが一般的です。
また、仕事のやり方と言った具体的な事以外に、企業理念や哲学等の精神面の指導も、いわゆるノミニケーションを含めて職場の先輩や上司によって行われます。
しかし、こうしたOJTは人材育成の基本ですが、どうしても知識等が断片的で、体系的な部分が不足しがちです。こうした点を補う為に、新入社員・中堅社員・昇進時等の階層別に、節目に座学やグループ研修をOFFJTで施す事も必要です。大企業では自社で、中堅・中小企業では民間の研修会社のセミナー等でこうしたOFFJTを受けさせるのが一般的です。
また、自社にないスキルを習得させ、それを自社内で活かす事を目的にこうしたOFFJTを受けさせる事もあり、受講者のためのみならず、企業の為にというケースもあるのです。
しかし、OFFJTは一般的に仕事を休んで受ける必要があり、職場としては仕事をカバーする事が大変です。また費用と時間を掛けて研修等を受けさせても、それが本人の育成にどれだけ効果を上げているのかを測りにくい欠点もあります。
即効性は見えなくても、将来の成長に向けては、OJTに合わせてOFFJTも重要と言えるのです。